アラフォー事務リーマンの雑記

つらつらと思いついたことを書いていきます。

覇権国家・中華人民共和国

 


未来予測は一定の人気のあるジャンルである。

経済はどう変わるか、どういったジャンルが流行るか、環境問題はどうなるのかなど様々なテーマが挙げられる。
そんな中で、今後の覇権国家はどこかは絶対に欠かせないテーマの一つだろう。

よくあるのが、今後は中国が台頭し、米中のG2になる。それ以降、インドが台頭して、G3になるなどといったものが挙げられる。

中国がどれだけ台頭できるかが、目下一番のテーマであろう。

2033年には米中がGDPで逆転するという見通しもある。
米国との天下二分まではできるのではないかと個人的に考えている。


ローマ→イスラム→モンゴル→オスマン→スペイン・ポルトガル→オランダ→イギリス→アメリ


西洋史観なら覇権国家はこういった動きになるのかもしれない。
しかし、秦・漢はローマと、唐はイスラムと、明・清はスペイン~オランダと並ぶ国力を有していた国家である。


中国は世界でも有数の広大な平野部に大昔から米を植えて、非常に多くの人口を賄っている地域である。特異な所だと思う。

世界の人口が3億人だったころ、漢とローマは、それぞれ、6000万人の人口を有していたようである。
そして、19世紀半ばまでは、中国とインドで世界のGDPの5割を占めていたという推計もある。

多くの人口を養えるとても広大な地域である。


そして、秦による強力な中央集権体制を経験している。それは、以降の王朝にも根付いている。

イタリア・イラク・モンゴル・トルコなどが一度覇権を離したら、再度手に入れらなかったのに、中華は3度覇権を取っていることが珍しい。

 

巨大な生産力と人口があって、君主も民衆も、中央集権を当然としている。
君主の器量によって、政治的な統合と強力な軍隊を組織できたら、そのたびに覇権を握れるポテンシャルを持っている地域なのだろう。

今の米中対立は、共和制を是とするローマの後継国家と秦・漢の後継国家の争い。

カエサル始皇帝アウグストゥス劉邦トラヤヌス武帝の戦いと考えるのは行き過ぎだろうか。

 

中央集権と絶対君主制を統合の基本としている中華の覇権の奪取。それは、民主主義と人権を礼賛する世界の終焉ももたらすのではないかと危惧している。

 

人権、法の支配と民主主義。
生まれてからこの方、過ごしてきて居心地の良いそれらの概念が弱くなるのかと思うと寂しくもある。

 

完全に覇権は握らず、米国との天下二分ですんでほしい。
それですまなくてもなっても、日本の中だけでも独特の価値観を保てる経済力と軍事力を持って、保持して欲しいと願う。