アラフォー事務リーマンの雑記

つらつらと思いついたことを書いていきます。

信長の野望 大志 PK レビュー

 

 

お盆休みに、「信長の野望 大志withパワーアップキット」を初めた。

発売日に買って、まったくやらずに3年以上、寝かせたものだ。

 

夏休みは、朝7時までプレイし続けてから寝て、午後2時に起きて再度始めるような生活を続けて、7大名でクリアできたので、レビューをしていきたい。

(今川・上杉・毛利・島津・伊達・織田・長宗我部でクリア。

 うち、伊達は完全制覇)

 

 

1.委任がすごい

今回の作品は委任が非常に優秀になった。

 

従来の作品でも、領土の一部をコンピューターに委任するといったことができた。

だが、今回はレベルが根本から違う。

 

内政や人事のありとあらゆる面で、優秀なAIが判断してくれる。

さらに、どれをしてよくて、どれはしてはならないという詳細も、細かく設定できるようになった。

 

空いた土地に農業施設や、商業施設、軍事施設や家臣の養成施設などの設置ができる。

その建設について、一つ一つ、どの施設の建築を許可するか、設定できる。

 

施設の建設だけでない。

 

今回の信長の野望の内政は、独特のシステムを入れて、農業も商業も抜本的に変革した。

農業については、開墾、灌漑、種蒔きなどを、年の決まった時期にやる。

お金や労力と相談しながら、豊かな土地を目指すものだそうだ。

 

「だそうだ」というのは、ほとんどしたことがないからである。

農業は全委任にして、7大名でクリアした。

特にそれで困ったことはなかった。

 

商業も、商圏に進出するという独自システムになった。

最初はちょっとやっていたが、面倒になったので途中から完全に委任にした。

こちらも別に困ったことはない。

 

思考のリソースは、外交と軍事中心になった。

 

内政好きな人にとっては、全委任であまりこまらない今作がどう思うのか聞いてみたいところではある。

 

内政だけでない。配属の委任。

これはさらに優秀。

 

最前線に武闘派を持ってきてくれるし、おおむね満足。

 

やや不満があるとすれば、同盟している勢力や講和している勢力を、期間が満了の直後に攻めたい時だ。

期限切れの前に配属しておきたいが、味方陣営なので、武闘派はいない。

「仮想敵国筆頭」などのシステムを設けて欲しい気もする。

 

それら非常に優秀な委任。

だが、一度設定したらコンピューターに完全に任せざるを得ないのではない。

委任を設定しても自分で行うことができて、自分でやった後に、さらに不備がないかコンピューターが判断をする。

 

非常に使い勝手がよいものになった。

 

 

2.戦争システムは前作の創造を継承

戦争は、リアルタイム制で、決戦として別マップに行く前作のシステムを継承している。

今回は、各地に設定されている戦闘可能人数がとても重要だ。

 

自分が10万人の兵を連れていても、戦闘可能人数が3000人の場所なら、そこで決戦が起こったら、3000人の部隊での戦争になる。

 

負けたら、ダメージが30倍になって帰ってくる。

 

桶狭間厳島を想定したのだろう。

 

このシステムは好みは分かれると思う。

だが、進行のために敵地の戦闘上限を上げる施設や、防衛のために戦闘上限を下げる施設などがあり、戦略の幅も広がるので、個人的にはアリだ。

 

 

3.講和が通りやすく、継戦期間に限りがある

そして今回、もっとも変わったかもしれないのが講和のしやすさだ。

戦争を継続すると内政にダメージが行くようになった。

 

今までは、相手に勝てる兵士と家臣、兵糧を持って、決戦に挑む。

決戦に勝ったら、その大名家を潰すまで戦争をし続けるのが、王道だった。

 

途中でやめるとしたら、兵糧がなくなった時か、敵に強力な同盟相手が誕生した時、留守の間に別勢力に攻められた時くらいだった。

 

しかし、今作は、同一勢力と6か月以上戦争をすると、民が疲弊し、拠点の「民忠」が落ちる仕様になった。

民忠が落ちると、一揆が起きやすくなる。

一揆が起きると金や兵糧が得られないし、募兵もできなくなる。

なので、半年を過ぎるとプレイヤーも講和を考え、コンピューターも講和を申し込んでくる。

 

今までは、有力な大名が攻めて来たら、防衛戦に勝たなければおしまいだったが、今回は半年粘れば、だいたい講和が通る。

 

時間を稼いで城を落とされずに、あるいは落とされても1城、2城にとどめて、時間を稼ぐという戦略が成り立つようになって、弱小大名の生きる道もできた。

 

上杉家でプレイしている時に包囲網を組まれて、北の南部と南の織田から同時に宣戦されたことがある。

 

南部攻めに集中するために、優秀な家臣を北に重点配備して、織田が宣戦しても粘って、取られるのを1城ですませるようなプレイをしていた。

 

守るときだけでなく、自分が攻める時も、「今の民忠なら、戦争できても8か月、ギリ9か月。だとしたら、今回の戦争で抜けるのは3城くらいか。」という時間とのバランスが大事になってくる。

 

今までのように、一回攻めたら滅ぼすまで戦争をし続けるというのは、たしかに非現実的だった。

農閑期に戦争をしていたリアルと、ゲームの戦略性がほどよく融合した使用だと思う。

 

 

さて、これまでは良かった点を述べたが、残念だった点や要望を用意した。

 

 

1.優秀すぎる委任

さんざん、今作の委任の優秀さをほめておいたが、それゆえプレイヤーがするモチベーションがなくなってしまう。

 

前々作の天道では、城の金収入が増えることを、全作の創造では、城の人口と兵力が増えることをいつくしみながら眺めたが、今作はそんなこともなくなった。

 

拠点を育てるモチベーションがあまりなくなってしまった。

 

 

2.流動的な外交

今作は、敵をいきなり攻めることができずに「宣戦」をしなければ戦争を始めることができなくなった。

 

宣戦をすると、当事者以外の大名家は、敵・味方・中立などに分かれる。

これで同盟相手が自陣営の敵に立つことになると、苦心して築いた関係も簡単に瓦解してしまう。

 

織田家が朝倉家に宣戦したら、浅井家が即座に姻戚同盟を切ったように、リアルな仕様かもしれないが、ゲームとしての魅力は感じなかった。

 

 

3.強すぎる国衆招聘

本作には、大命というシステムがある。

3か月ごとに家臣が進言するポイントを使うことで、期間限定で、様々なメリットを得られるものだ。

家臣の忠誠を上げたり、民忠を上げたり、行軍速度が上がったり、軍隊の兵糧の消費が少なくなったり様々なものがある。

 

その中の一つ「国衆招聘」が強すぎる。

大名ごとにどの大命を持てるかは違うが、この大命は持つ持たないで戦略に差が出るぶっこわれ性能だ。

 

戦場で決戦になったときに、兵力が3割増しになる方策である。

 

1万人を率いていたら、いざ決戦となったときに1万3千人になる。

 

それだけで十分強いのだが、チート級と言えるのは、戦場上限を無視できる点だ。

 

前述のように、地形によって決戦兵力に上限が決まっていて、10万人の大軍を率いていても、上限が5000人の場所なら、5000人での決戦になる。

相手が5000人ギリギリを率いてきたとしたら、10万 対 5000が、5000 対 5000になる。

 

それはシステムとして納得するが、国衆招聘は、そこから3割増しで兵力を上乗せすることができる。

少ない方が国衆招聘を持っていたら、10万 対 5000の戦争が、5000 対 7500で兵力が優勢になってしまう。

 

戦場上限に上乗せできるのは、チートすぎる。

 

せめて半分の15%増くらいにとどめるか、戦場上限を超えることはできないという縛りがあってほしかった。

 

 

4.鉄砲の強さが分からない

これは自分の決戦の仕方が下手なだけかもしれないが、鉄砲隊の強さが分からない。

射撃であまり兵力が減らない上に、雨だと使えなくなるからすぐに柄で殴りつけることになる。

 

 

5.足軽に金がかかりすぎる

兵士は農兵と足軽の2種類がいる。

農兵を募集すると兵糧収入が減り、足軽を募集すると金銭収入が減る。

足軽の金銭収入の減り方が多すぎる。

せっかく足軽という存在を作っても、結果あまり雇用できず差がよく分からなかった。

 

足軽雇用のための金銭は、3分の1くらいでよかったのではないだろうか。

 

 

総論

最後に総論を述べる。

 

天道や創造の方が面白かった。

 

どっちも10を超える大名でクリアしたが、大志は5大名くらいで飽きが来た。

佐竹とか、赤松とかマイナーでやや小さめの大名で統一する楽しみが残っているのだが、あまりモチベーションが湧かない。

 

むしろPKがでていない現状ですら、評判が高い新生をやりたくなってきている。

 

ただ、つまらないかと言えば、一概にそうとも言えない。

10点満点なら6~7点は与えられる。

 

絶賛するか、ボロカスにこき下ろすかできたら良かったのだが、なんともしまらない結論になってしまった。