アラフォー事務リーマンの雑記

つらつらと思いついたことを書いていきます。

実家が更地になった件

先日、4年振りに故郷に帰った。
東日本大震災の帰還困難区域にあった。故郷ではあるが、大学と就職は遠方だったので、大学入学以来、住んではいない。家族も、震災後に離れた場所である。

4年前は、住んでいた家が残っていた。地震で全体が傾いて、壁にはヒビが入っていた。中はボロボロで動物のフンなども散乱していた。ただ、現実に家は存在していた。
しかし、今回は完全な更地になっていた。除染か解体かの選択があり、我が家は解体を選んだのだ。近所も軒並み更地だったので、自分の家がどこなのか、最初はまったく分からなかった。隣も向かいも更地だと、ここまで分からなくなるものかと驚いた。

建物が消えた自分の家は想像以上に小さかった。地面だけで見晴らしがよくなったからか、建物そのもにに大きく見える効果があるからかは分からない。小さくなって、雑草が生い茂る更地の我が家には、寂寥を感じた。

実家以外にもお墓や、近所にあった神社や祠、最寄駅の駅前などを見た。こちらはいずれも残っていて、自分の原風景があったことが嬉しかった。

また、車で20分ほど離れた、遊びや買い物によく行った商業地なども見てきた。そちらは、実家と異なり、建物も残っていて街の雰囲気も往時をしのばせた。住んでいる人も見ることができた。そこに新しくできたスーパーにも、お客がいた。


オレさ、大学以来離れてたしさ、
故郷なんて言っても、あんまり思い入れねーんだけど。
なんかうれしいんだ。
今すげーうれしいよ。


更地となった実家周辺がどうなるかは分からない。ただ、幼き日からの面影が残っている街では復興を成し遂げて、また人々が楽しく住む場所になっていて欲しい。