アラフォー事務リーマンの雑記

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オートモードで月に18.5万円が入ってくる「高配当」株投資 ど素人サラリーマンが元手5万円スタートでできた!  書評

 

 

今回は、「オートモードで月に18.5万円が入ってくる「高配当」株投資 ど素人サラリーマンが元手5万円スタートでできた!」の書評を投稿する。


最近はインデックス投資が大ブームである。
私も行っている。
しかし、インデックス投資は、うまくいっても証券口座の評価額が増えるだけである。
実感に乏しい。

それに対して、高配当株投資は、現実のキャッシュが得られる魅力的な投資だ。
豊かになっていく実感もわきやすい。
だが、世間で語られている高配当株投資の中心はアメリカ株である。

 

日本人が日常で必要なのは円なのに、アメリカ株で得られるキャッシュはドルである。
しかも、個別株を買おうとすると、読み解くための決算資料は英語で書かれている。

決算資料が日本語で書かれて、円のキャッシュが手に入る日本株の高配当株投資は非常に魅力的な投資の一つである。

本書は、日本株での高配当株投資について、やり方を整理した一冊である。


著者は、「長期株式投資」氏。
1977年生まれ。会社員として勤めながら、ブログ・Twitterで高配当株投資の情報発信をしている。

著者は、2004年から投資を始めた。
当初は新興市場の投資が中心でライブドアショックを受け、さらにリーマンショックでサンドバッグ状態になった。
その後、2009年から大型高配当株投資に乗り換えた。
乱高下する株価と違い、配当金は安定して増え続けて、手取り配当は毎年、増え続けていった。
2021年は年223万円、月あたり18.5万円の配当を得るまでになった。

 

私は、先述の通り、高配当株に興味を持っていた。
アメリカの高配当株ETFは今年の4月に購入済みである。

日本株でも高配当投資を行いたいと思っていた。
しかし、日本に経費率が低い高配当ETFがなく、自分で個別株を選ぶ必要がある。

高配当株のポートフォリオの組み方を知りたいと思い購入した。


読みやすい文章で書かれていて、株式投資にあまり触れていない人にとっても分かりやすい内容だった。

この書では、基本として「3つの投資指標」をあげている。

①EPS・・・1株あたり何円の利益があるか
②PER・・・株価÷1株利益(EPS)
配当利回り・・・1株あたりの配当金÷株価

 

すでに知っている概念だが、なぜ重要かを丁寧に述べている。

 

PERや配当利回りの重要性は知っていた。
特にPERは、もっとも重要な指標だと考えていた。
実績ある著者にそれを繰り返されると、やはり重要なんだなと自信が持てた。

 

EPSについては、言葉と意味は知っていたが重要視していなかった。
今後は、基本指標の1つとして重視していきたい。


3つの指標、EPS・PER・配当利回りは、きわめて基本的な考えだ。

しかし、それを知っていることで、市場で生き残る確率は10倍になると著者はいう。
たしかにその通りだと思う。

 

私も昔、その会社の商品が好き、ニュースで見て株価が上がりそうだと思った、
その程度の思いで投資をしていた。
株主優待を主目的で投資をしている人もいる。

 

しかし、おまけに過ぎない株主優待や、世間みんなが知っているニュースで投資をするのは危険だ。
基礎指標の読み解き方も知らないで個別株投資をするのは、キャッチボールもしたことないのに野球をするようなものである。

 

かつての私のような素人が大量に市場にいる。
その中で、3つの指標を用いて、長期・分散で投資をしたら、生き残る確率は飛躍的に高まるだろう。

 

その他にも、高配当株を探すための重要な考え方を基本から述べていた。

罠銘柄の回避方法も分かりやすかった。

連続増配企業の具体例や、セクターの考えなども面白かった。
暴落が起こった際の理論上の最低PBRや、ミックス係数という考え方は初めて知った。

 

入門書として大変参考になった。

 

本書の「死ぬまで持ち続けたい銘柄17選」では、著者が選んだ具体的な銘柄を紹介している。

本書の一番の肝かもしれない。
銘柄の名前を挙げるだけでなく、その銘柄のいい理由、具体的にどのくらいの株価になったら買うかなどが参考になった。


私もここで習った考え方を活かして、自分で買いたい高配当株のリストを作成したい。
現在、10銘柄リストアップすることを考えている。
そして、安くなっている日に買い向かいたいと思っている。

 

 

本書は、日本株で高配当株投資を行いたい人の入門書として最適な書である。
インデックス投資に飽きている人、アメリカのドル以外にキャッシュフローが欲しい人にとても役立つ本だと考える。